こんにちは、らいるです。
今回は「コントラスト効果」を解説していこうと思います。
コントラストという言葉は聞きますよね。
例えば、「白」と「黒」、「水」と「油」といったような感じです。
光と影なんかもそうですね。
実は脳みそは、このコントラストを非常に大きく感じる性質があります。
これが本当にビジネスに役に立ちます。
それを今回は徹底的に解説していこうと思います。
目次
コントラスト効果とは?
コントラスト効果とは
「前後に退避させることによって、印象が大きく変わる」
という脳の錯覚です。
例えば、甘いものを食べた後に酸っぱいものを食べると、
酸っぱいものを食べた時よりも酸っぱく感じることがあります。
これは脳みそが、甘いものと酸っぱいものを比べて判断したために、
2つのパターンで酸っぱさに違いが起こるのです。
そもそも人間の脳みそは何かを判断する時に、
相対的に何かと比べて判断するという特徴があります。
そのため、最初に食べたものと後に食べたものが違ければ、
実際以上に違うと感じてしまうのです。
これは、同じ刺激の種類でなければ発生しません。
甘いものを食べるのと、「チョコレート」という言葉を聞くのでは、
全く関係がないということです。
味覚なら味覚同士、聴覚なら聴覚同士でしか発生しません。
コントラスト効果の具体例
夏の暑い日、外の気温は30度を超えている。
そんな時に、いきなり冷房の効いた気温20度の部屋に入ったら涼しく感じますよね。
それに対して、外の気温が10度の時に、気温20度の部屋に入ってもあまり涼しくないと感じます。
ダンベルも同じ。
10kgのダンベルを持った後に、5kgのダンベルを持つと軽く感じますが、
最初に5kgのダンベルを持っても軽くは感じません。
人間は最初に受けた刺激と比べて、その後の印象を決めるからです。
このコントラスト効果は、アンカリング効果というもののうちの1つなんです。
最初に受けた刺激がのちの判断に影響を及ぼします。
アンカリングについては下記から詳しく知ることができます。
松竹梅の法則などもこれと同じ現象です。
最も安い価格のものを食べようと思って店に入れば、
最も高い価格のものは非常に高価に感じる。
けど、高いものを食べようと思って入れば、
最安値のものは非常に安く感じます。
実はここで「極端性の回避」という性質も働き、
「下・中・高」の価格であれば、「中」が最も多く選ばれる傾向にあります。
これが松竹梅の法則(極端性の回避)です。
少し話外れましたが、心理学や行動経済学において、
何か一つの効果しか働いていないことは稀です。
様々な効果が合わさって、行動を決定します。
なので、この効果を学んだら他の効果を学ぶと、より人間の心理を理解することができるようになります。
コントラスト効果が発生する原理とは?
先ほども書いたように、「人間の脳は相対的に物事を判断」します。
要するに、「比べることでしか判断できない」ということです。
最初に受けた刺激(ダンベルの話であれば10kg)を基準に、
のちの刺激(5kgのダンベルが重いか軽いか)を判断します。
これはあらゆる場面で共通していて、
1万円稼いだ日の翌日に稼げた額が5000円なら「少ない」と感じますし、
5000円稼いだ日の翌日に稼げた額が1万円なら「多い」と感じます。
これは脳の仕組みです。
昨日はよかったのに今日はダメだった。といって落ち込むのは、
脳みその仕組みを知らないためです。
考えてみて欲しいんですが、1日5000円稼げたら、30日で15万円ですからね。
副業であれば十分な数字です。月収が15万円も増えます。
こう考えれば5000円も悪い数字ではないはずです。
でも、脳が相対的に判断するせいでなぜか「少ない」という印象を持ち、気分も落ちます。
脳の仕組み、心理のメカニズムを理解すれば、
一喜一憂することもなくなります。
コントラスト効果をビジネスシーンに応用するには
コントラスト効果をビジネスシーンに応用する方法は、無限に存在します。
例えば「商品の割引」。
営業をやっている方の中には、先に割引後の価格を伝えて後から正規価格を伝える方がいますが、
それでは割引の効力は半減します。
先に高い価格を提示し、その後に割引後の価格を伝えることで、
コントラスト効果が発生し、より「安い」という印象を強めることができるためです。
他にも不動産業界には「当て馬物件」と言われるものがあり、
わざと条件が悪くて高価な物件に連れて行きます。
その後に、安くて条件の良い物件を見せることで、コントラスト効果を働かせるのです。
このようにコントラスト効果は「高価なもの」と「比較的安価なもの」という2つを商品として持ってる場合に、活用することが主です。
実際に私も営業をしてこの方法を駆使して商品を売った経験があります。
(お客様にも褒められて、満足していただけたのを覚えていますw)
このように1つの心理効果からでも、人間の特性を少し把握することは非常に簡単です。
あとはこの「少し」を10回、20回と重ねるだけ。
資本主義社会において、「知識」は「力」です。